父が認知症になり亡くなるまでの間に、家族の中で起こった色んな物事を、
自分なりに抽象化して、人生の役に立ちそうなことにまとめました。
良ければ読んで頂けると嬉しいです😊
1. 過去を見て原因を探っても現実は何も変わらないということ
母親はある時期から、ようやく
少しづつ父の認知症を受け入れられるようになりました。
でも当時まだ受け入れられない部分も確かにあって
そんな時はすぐに過去に遡り
あの時のこれがあかんかったのでは?
あの時もっとああしてれば、と言ってました。
でも……そんなんいくら言っても考えても現実は変わらない。
大事なのはこれから、今からどうやっていくか、なのです。
母はその考えに至ってからは小さなことですが
母に取って最も苦手な
変えること、チャレンジすること、試してみること
とにかく何か動いてこれからを変えようと
そういう前向きな姿勢が出せるようになっていました。
一番の驚きは、高齢にも関わらず母親の性格が、
行動が、少しづつ変わってきていたということです😄
これは一番嬉しかったです。
そしてこの過去ではなく、『今からどうやっていくか』という視点は、
恋愛、子育て、仕事、など色んな事にも展開できるのではと感じています。
2. 相手の視点で考えること
父の主な症状に幻覚、妄想がありました。
昼夜問わず目の前に誰もいないのですが居ると言ったり
その方と会話しようとしたり
急に全く理解できない話をしたり
虫がいると大騒ぎしたり……パターンは色々です。
これは本当に周囲の人にとってはショックでして。
特に何日も寝れていないときに言われると
もう…何だか絶望してしまっていました。
ですが
ある時から
あかん耐えられん、もうしんどい、もうどうでもええ
この際、父の言うことをハナから「ちがうやろ」と否定するんやなくて
どっぷり相手の世界に入ってとことん付き合ったれ
という風にやり方を変えた時期がありました。
半ばやけくそです。
とにかく、父の言う事を、とことん話を聞くようにしました。
すると、無秩序と思い込んでいた父の話す内容にも
少し繋がりがあることが分かりました。
普通に考えるとおかしいかもしれませんが
父の言っている話の内容の場所に
仮に自分が置かれているとしてどう思うかを考えると
父の言うことは大きくは外れていないように思える。
その事を伝えると本人も
ああやっと分かってくれたか🙂
と言うような顔をする。
(当たり前なのですが)父は父の見ている世界で生きているんだな、
と思ったのを覚えています。
相手の視点に立って考える、というのはよく聞く言葉です。
ですがこれを本当に日々実践するとなると
難易度はかなり高く感じました(あくまで僕たちにとってです)。
家族であるにも関わらず、しかも追い込まれてやっと辿り着いた、
という感じでしたので(勉強不足です)。
しかしこの、相手の視点で考えること
というのは本当に大事なことなのだと痛感しました。
僕が見ている風景と、他の人が見ている風景は同じでは無い。
だから、一度はどっぷりと相手の世界に入り込んで
その世界を見るという事は
色んな対人関係において大切なことなんだと。
あと、未熟な自分たちに色々と気付かせてくれる親父、ありがとう。
これからも俺たち家族を見守っててくれよ。